エスコートランナー
聴くって難しい、伝えるって難しい…ので。
家ねっと代表でエスコートランナー役の中野です。
本日は、家づくりそのもののお話ではなく、
伝え方、聴き方についてのお話です。
私は昔看護婦だった所為でしょうか、
介護や病気の相談や、困りごとを放っておけず、
ついつい、何かしらのお答えをしたり、
『こんな方法もありますよ』とお節介を焼く習性があります。
先日も、知人が用足しのついでに、
関西で暮らすお母様の調子が優れず、
お父様のお世話が大変になり、
引き取るかどうか迷っている、というメールが来ました。
私のお節介はすぐに開花し、
これまた、知人の例を紹介しました。
『私の知人は、関西に住む高齢のお母様を引き取り、
お母様は、介護付き高齢者マンションに住まわれています。
私の感覚ですが、北海道に引き取る場合、
秋よりも、6・7月くらいがいいですよ。
梅雨や涼しい夏が、北海道に対して良い印象を持つようなので。』
とメールに書きました。
知人はメールの返信で、
『そうですよね。夫婦で引き取っても、
母の負担は変わらないですよね。』
と書いていました。
私は、この返信文を読んで、
知人の一番の心配はお母様の負担の事で、
引き取るか否かは、
後の問題なのだと知りました。
そして、
私も知人も【自分のフィルター】を通して、
人の話を聞いているのだと実感したのです。
私は、一度も『両親を引き取る』『一人を引き取る』
という言葉を使っていませんが、
聞く側にとっては、そこが一番重要なのですから、
当たり前に、そこに焦点を当てて聞くわけです。
私は、
その焦点から少々ずれた答えを書いたのですね。
このずれ方は、家づくりの時にも現れます。
家づくりの主人公はお客様ですが、
それを作る人たちは、それぞれにプロです。
当たり前の話ですが、
実はそのプロが、【フィルター】をそれぞれに持っているのです。
話す側は、
いつもポイントに沿った話をするわけではないのです。
ここに、一人、家づくりのプロではなく、
お客様の意図はどこか、
プロの話と食い違っていないか、
確認し、調整していく人がいると、
ずいぶん流れはあっていくのです。
我が家の夫婦喧嘩のように、
『私は言った!』『お前は言っていない!』
と言う不毛な争いを家づくりではしてはいけません。
なので、
エスコートランナーと言う役を、
頑張ろうと思っている中野でした。