暮らし方
困ったお隣さん!!
おはようございます。 家ねっとの行政書士高橋澄恵です。
[困ったお隣さん!!」隣人トラブルについてお話ししたいと思います。 最近、隣人トラブルの相談が増えています。
隣人トラブルというとアパートやマンションでの騒音や共有スペースの使用等の トラブルが一般的ですが、私が扱う相談件数では一戸建ての隣人同士のトラブル が半数以上を占めています。
アパートや賃貸マンションであれば、最悪の場合、「引っ越す」という手も有りますが 分譲マンションや一戸建ての家で有れば、そう簡単には行きませんので問題はより 深刻になってしまいます。
【具体的な相談例としては】
①分譲マンションにお住まいのAさんの場合
分譲マンションにお住まいのAさん御夫妻。分譲マンションを購入して15年になります。 Aさん 御夫妻には子供がおらず、Aさんの定年退職の期に現在のマンションを購入しまた。 同じ頃、お隣の Bさんもマンションを購入しました。Bさんは購入時新婚でその後、娘が 2人誕生しました。
その後、成長した娘さんはピアノを習いまじめました。最初はAさん御夫妻も、ピアノの音が 聞こえても、微笑ましく思っており、特に気にもしていませんでした。ところが、娘さんが 成長するに従い、ピアノのお稽古も本格的になり、深夜にも及ぶようになりました。
Aさん御夫妻は、どうしても気になって夜寝付く事が出来ません。最近では寝不足で体調を 崩してしまいました。お隣のBさんとは当初から年齢が異なる事も有り殆ど交流は有りません。
②一戸建て住宅にお住まいのCさんの場合
分譲住宅を購入したCさんとお隣のDさん。お二人は同じ時期に分譲住宅を購入しました。 その後20年ほどたった現在、CさんはDさんの庭に植えられた木にとても困っています。
その木は、植えられた当時は苗木だったのですが、その後成長し、今では木の枝がCさんの 庭まで張り出してきています。しかもその木の為に、Cさんの家の居間が日陰になってしまい ます。
CさんはDさんに何とかして欲しいと申し入れたのですが、「今さら何を言っているんだ 木は昔から有ったものだ」と言われ取り合ってくれません。
【対処方法】
①の場合ですが、騒音の感じ方というのはかなり主観的なもので、音を出している本人も騒音を 出しているとは意識していない場合も多いようです。なので、まずは騒音の元に当たる隣人に、 悩んでいる内容を伝えて、苦情という口調ではなく穏便な態度で申し出るのが一番です。
普段あまり交流のないのに、いきなり苦情を言われたら、相手も感情的になってしまします。 ここは、冷静に困っている事を具体的に伝えるのが一番です。また、管理会社や管理人に相談して 第三者として、協力してもらう方法も有ります。
②の場合ですが、法律の世界では、境界線を越えて木の枝が張り出してきた場合は、木の所有者に 枝を切除させる事が出来、木の根は張り出してきた分を切り取っても構わない事になっています。
しかし、いくら法律がそうだからと言って、いきなりお隣の木の根を切り取ってしまうのうもどうかと 思います。ここは、町内会長や地区の民生委員等に入ってもらい、冷静に話し合うべきだと考えます。
どうしても、当事者だけでは解決が出来ない場合、民事調停という方法が有ります。これは簡易裁判所 が、調停機関としての第三者となり話しあう場です。
この民事調停は勝敗を決定するものではなく、和解へ向けて話し合うもので、隣人トラブルのように 決着が付いた後も顔を合わせる事になる問題解決には打ってつけです。
裁判は時間とお金がかかると言われてますが、民事調停は裁判費用も小額ですし、弁護士も基本必要 有りません。
原則、一回の審理で終わりますので、早く解決が出来ます。
隣人トラブルは、トラブルになっても隣人としての存在は変わりません。初期の対応を誤るとその後 長期間、嫌な思いを抱えて生活する事に成ります。
くれぐれも、冷静な対応を心がけましょう!!