エスコートランナー
玄関を開けると
家ねっと代表でエスコートランナー役の中野です。
札幌は冬が近い秋です。
実は、
私の心も秋なのです。
それは実家が取り壊すことになり、
毎日、残置物処理業者が思い出の品々を処理している様を
見ているからなのです。
まさか、
自分がこんな感情になるなんて、
夢にも思っていなかったのですが。
何故かしら?
と思って見てみると、
実家もそこにあるものも、
私のものではない思い出のもの、
だからなのです。
例えば、
自分のものでも
捨てるには勇気がいるし、
捨てる作業の時は
めちゃくちゃ疲れるけれど、
でも、
それは自分のものだから、
自分で区切りをつけて
前に進めるけれど、
親の家は、
区切りのつけようがない。
私の父は亡くなっていて、
母はホームにいますから、
なおのこと
思うのかも知れませんね。
自分の心で一番びっくりしたのは、
父親の名前が書かれた表札を見た時でした。
とっさに、
外しました。このまま、
この表札を捨てることはできないと
思ったのですね。
私は、母親っこで父との交流は少なかったのですが、
まさかこんなに父のことを思うとは想像もしていませんでした。
いやはやびっくりで、
夫が持ち帰った表札を怪訝な顔で見ていました。
まあ、
そんなこんなで、
落ち着かない日々なのですが、
業者が実家の前を出入りするので、
向かいのお家にご挨拶に行きました。
三女の小学校の同級生のお家です。
実家を壊すこと、
家の傷みが酷いことなどを
奥様に話しました。
すると、
私より少しお若い奥様は
とても寂しいと言ってくださいました。
いつもお会いすると、
『お母さんはお元気ですか』
と、
声をかけて下さいます。
結構長いご近所付き合いでした。
その奥様は、
『空き家になった家を長持ちさせるには、
玄関を開けにいくと良いそうですよ』
と、
仰いました。
窓まで開ける必要ななく、
玄関だけ開けにいくだけで違うと
仰るのです。
私は、ふと、
それは当たっているかも知れない。
と、思いました。
玄関は開口部が大きいから、
空気もたくさん入る。
だけじゃあないと思ったのです。
玄関からは、
良い気が入ると言うじゃあないですか。
玄関が片付いているうちは、
幸せが来るとも言いますよね。
それと似ていますが、
人がよく来て、玄関が開く家は、
同じく、
良い気が流れていくと
思ったのです。
今、我が家は朝晩に玄関が開きます。
それは、仕事で夫婦が出かけるから。
それも大事なのだと思います。
それも大切なのだと思います。
だって、
外の活動的な気を連れて帰るから。
子どもがいて、
いつも開け閉めが激しいうちは
きっと素晴らしい気が
流れているのでしょうね。
一番良くないのは
引きこもること。
たとえ、
家で仕事をする方でも
1日1回は
玄関を開けて外に出ましょう。
きっと
家が長持ちしますよ。
そんなことも考えた親の家の取り壊しでした。
エスコートランナー役の中野でした。